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授業とは何か。

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6月 212018
 

授業をしない塾?!「寺子屋」?!への「果たし状」
(西荻塾の授業のあり方について)

塾といえば,授業をするものです。しかし,ここ最近は,授業をその特色にうたわない塾が増えてきたように思いまして,これは個人的には非常に違和感を覚えます。「寺子屋」とか増えました。「授業をしない」とまでいう塾すら存在する。うたい文句だけでは全然分からないので,結局いろいろと調査をしてみました。

つまるところ,いわゆる「大集団での受け身の授業」=「授業」ということへのアンチテーゼですね。なるほど。
(「授業」をいかに定義するか,ということによっていろんな解釈が可能ですね。)

しかし,授業の定義を如何にするかはさておきとして,大集団での受け身の授業の否定が「授業をしない」ということになるとは思えませんが,授業の良さを全部捨て去ってもなお効果的に合格させるメソッドと自信がそこにはあるのだろうと善意解釈しておきます。塾も様々,多様性もさもありなん,違和感は感じても,否定はできません。

さて,西荻塾はどうしたいのか。そこを再確認しましょう。

「授業でなければ作れない,実現し得ないものがある」と思っています。
(定義:西荻塾の授業は,「ソクラテスメソッド型の授業」としておきましょう。)
塾だけに限ったことではないですが,なんでも内々に「個人主義」になる傾向は,私は古いと言われても,抗おうと思います。「個別指導オンリー」や「個別」に勉強法のみを仕込む授業をしない塾への抵抗はそこにあります。西荻塾は,大人数ではないが,適正な人数の空間で,「授業をする」ことは捨てません。

では,西荻塾が授業で目指すものは何か。
「緊張感」と,「仲間」です。

そんなものなくても丁寧に面倒を見れば,大丈夫だ。そう言われそうです。
しかし,自らの相対化こそ受験でもっとも必要とされる手順であるところ,個人主義でそれが達成できるのか。
(*ここでいう「相対化」とは,「自分がいま,どの位置にいるか。自分の今の歩みはどうかを客観的に評価すること。」とざっくりさせておきます。もっといろんな意味を込めたいのですが,とりあえず必要な分だけ。)
確かに,指導を個人主義的にしても,客観的に講師(塾)がある程度の「相対化を図ってあげる」ことは可能でしょう。模試でも一応わかるのかも?
しかし,そもそも,「相対化を図ってあげる」というほど講師は万能か?(「自信を持て・・・根拠のない自信でもよいから」と言われます。そう思います。しかし,「なんでもしてあげるからおいで」というのは,独りよがりなもののように思えて仕方がない。)

私は,こうした相対化は,仲間との緊張感が育てるものと考えています。仲間と切磋琢磨して磨き上げた相対化の能力をモチベーションがささえれば,人は自立して成長するものだと考えています。
塾の役割として,塾生たちの相対化の「手助け」はもちろん,たくさんの資料は与えます。データの読み方も教えます。経験則もお伝えします。

けれども,生徒たちに備わるべき相対化の力そのものは,結局他者の中での緊張感と他者=仲間との折衷のなかで,一番身についていくものであろうと思います。

仲間とともに,緊張感をもって,自らの解答や思考の道筋を責任もって発表し(出力への責任=答案作成能力の鍛錬),高め合っていくこと。その場は,塾においては,まず授業という空間である。そうした授業を捨てて,個人主義でこの点を補完することは難しいと思います。

西荻塾における授業は,まず全員の生徒への予習の感想戦から始まります。

数学であれば,各設問について,各々の感想を聞くところから始まります。

生徒A「今日は最後までいい感じの解答が出ました!」
講師「お!いくつになった?(ノートを見せてもらう)」
生徒B「方針は立ったのですが,最後の計算が複雑すぎて,最後までいけませんでした。」
講師「ほう,どんな計算になったのかな?(ノートを見せてもらう)」
生徒C「誘導の意図が読み取りにくくて,自分で考えた方法で押し切ってみたんですが,やはりうまくいきませんでした。」
講師「なるほど,うーむどれどれ(ノートを見せてもらう)。では,A君,今回の(1)の誘導の意図はどこ?なぜこんな証明を挟ませたのだろう?」
・・・
講師「さて,あえて誘導に乗らないという選択も実はありなん。その点でC君,どういう方向で押し切ろうとした?」
生徒C「あえてベクトルではなく,複素数で押し切るという形でもできそうな気がしました。」
講師「ではA君に聞くか。その発想でいくと・・・(略)」

このようなやりとりで授業がスタートします。鉄は熱いうちに打て,とはいいますが,一生懸命予習した際の思考過程を追体験すること,仲間の思考過程を設問単位で聞くことで,危機感を感じる子も出るでしょうし,切り口の違いに感銘を覚えることもあるでしょう。このような刺激を不断に体験する場こそ,(放課後は頭が疲れますが)授業というべきものであると考えています。

もちろん,授業では新たなものを習得する場でもあり,ノートを取って一つ一つ積み上げをする場でもあると思います。それは学校でももちろん,予備校や塾等でも実践されていることです。しかし,西荻塾は,この授業空間を,切磋琢磨の空間にしたい。いわば「道場」というなら適切な比喩になるかな,と考えています。道場で己を試し,自主練でこつこつと技を磨き,努力を積み上げる(自習室あります,どうぞいつでも利用可能です)。

講師は,生徒全員の頷きを見て,その場でこの説明で分かってもらえるのか,もっと説明の密度を上げるか,下げるか,このあとどのような課題を追加して習得してもらおうか,授業する側も相当の緊張感をもって挑みます。カリキュラムも教材も,きっちりと準備をして授業を設計しますが,このような道場においては,同じ授業は再現できません。その一瞬一瞬が真剣勝負の場。

授業こそ,塾の生命線である。西荻塾は,しっかりと授業をする塾です。

仮に,授業の趣旨が不明な「寺子屋」塾や「個別専門」塾が西荻周辺で跋扈するようになったら,撤退ではない,「徹底」して戦いたいと思います(笑)

文責:赤星

2018年度入試総括

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3月 172018
 

2018年度入試総括
文責 塾長:伊藤

 国立大前期の発表から一週間余り。つい先週まではまだまだ冬の寒さが残っていましたが,気がつけば桜の開花を目前にする暖かさになってしまいました。季節の流れに記憶も流されてしまわないうちに,西荻塾の2018年度の総括をしておきたいと思います。

今年は国公立大6名を含め,23名中18名が大学への進学を決めました。まずは合格おめでとう。

さて,この合格に当たって,例年以上に印象に残るのは,皆スタートも仕上がりも早かったこと。当たり前と言えば当たり前なのですが,当たり前のことが正攻法なのだと改めて実感しています。多くは理系でした。春先に課題の克服からスタート。中には在籍高校で一番レベルが下のクラスにいた者もおり,やることは山積していましたが,着々と作業を進め,行き詰まっては講師と相談,そして修正を繰り返し,夏が終わる頃にはすでに合格ライン乗るところまでに達していました。

この流れが可能にしたのは,早期に自分のペースの確立できたこと。特に現役生は学校生活との両立がテーマとなりますが,合格者たちは,塾の自習室を上手に活用しながら短時間であっても継続的な学習に取り組み,淡々と実力を伸ばしていきました。夏前には,もう一人前の受験生の顔つきになっていたと記憶しています。英語担当としてもう一つ付け加えるなら,全員英語の仕上がりが早かったこと(以前コラムで触れました)が,国公立大の主戦場となる数学や,理系の理科に対して秋以降重点的に学習時間を振り向けられる余裕を生んでいます。

こうした結果,センター試験では全員がきちんと得点し,気負うことなく二次試験を迎えることができたように見ています(もちろん,当人たちはプレッシャーのかかる毎日だったでしょう)。合格は,学習ペースの作り方の観点からすると極めて順当なものであったと感じています。今後の指導において一段と「この流れが一つの理想」と確信を深めた経験でした。

一方,苦戦した生徒たちもいます。その多くは受験が終わった後に「あと3ヶ月あれば!」と口にしましたが,詰まるところスタートの遅かった(または安定した学習ペースを確立できなかった)生徒たちです。受験に対する意識を持つのが遅くなりやすい都立高校の生徒については,例年以上に指導において様々な注意を払っていましたが,もはやここは強制力を発動するほかなかろう,というのが個人的な結論です(今後,大学受験部統括と相談します)。

とはいえ,冬が近づいてからの集中力は各人素晴らしいものでした。「もう3ヶ月」前からその顔が続いていたなら,確かに別の結果があったと思わせる姿だったと思います。当人たちにとってそれは今後の財産となるはずで(塾として,それを以てよしとは言えませんが),卒塾していく者はそれをどこかで活かせることを願います。そして,また一部は「あと3ヶ月あれば」の経験を糧に,もう一年頑張っていくことになります(その何人かが,既卒としての勉強場所にこの塾を選んでくれたのは,率直にうれしいことです)。

と,かように今年はコントラストのある結果となりました。ただ,この結果のコントラストはゴールの部分ではなく,そこに至る過程を如実に示したものであり,ここまで明確な反映の仕方となったのは感触として初めてと言っていいと感じています。入試そのものもここ数年は全体として厳しくなってきており,事前の予想に反した合格というのは減ってきた感があります。丁寧に準備を進めて,節目ごとに結果につなげてきた者が,最後に合格をつかみ取る。冒頭の繰り返しになりますが,それこそが志望校合格への最短ルートです。

ということで,過程が大事という話をしてきた流れの中では生徒個別にどのよう学習を進めてきたのかを書き出したいところですが,この点はまた改めてといたします。西荻塾は大学受験の指導を始め,前身の塾から数えてこの春10年目に入ります。授業と自らの学習姿勢の確立を軸に指導を進め,毎年そのリニューアルを図ってきました。2018年は,上で述べたコントラストを塾内において消し去る,これを目標に指導に当たろうと思います。ですので,新受験生以下の皆様,覚悟してくださいね。

2018年3月17日卒塾祝いパーティの前日に

受験勉強なんて役に立つのか?

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3月 162018
 

2018年度入試に寄せて「受験勉強なんて役に立つのか」
文責:高校部総括 赤星
※この記事は、2005年、大卒当時、受け持ちの生徒に向けて送った餞言葉です。
そして2013年に西荻塾を設立したときにリビルドをしたものを18年度入試終わりに改訂したものです。

 「受験勉強なんて役に立つんですか?」
 毎年のように何人もの生徒達から発せられる問いです。もっと根源的な問いとして「学校でやる勉強ってやる意味あるんですか?生きていく上でなんにも役に立たないんじゃないですか?」というのもよくあります。特に高校数学の授業はそういう問いに直面することが多いです。寂しいですが。
 たとえば「数学なんてやる意味あるんですか?文系なのに。」この質問に文科省的に答えるとすれば,「数学を通して論理的思考力を修得する」ということになります。この答えについて,議論をふっかけることはしません。まさにおっしゃるその通りです。
 しかし,実際に sinθやlogxを目の前にして苦戦する子どもたちに,それでは漠然としていて効力を持ちません。毎回そういう質問を受けるたび正直苦労してきました。学生当時,大学受験指導を始めたころは,結局,「受験に受かっていい大学に行きたいのならあきらめて。どうせやる,もとい,やらされるのならば最大限の効果が得られた方がいいでしょう。」と逃げるような答え方をしてきました。効力?もちろん,塾は少なからず受験を意識した者の集団ですから,ないわけではないが。

 確かに,まだ受験が遠い生徒達からすれば学校の勉強は一つの「やらなければ仕方ない」ものであって,そのものが直接的に実際の生活に関わっているかというとその実感がもてない,というのは事実でしょう。私でもかつてそう感じたこともあります。文系なのに化学をやる,理系なのに古文をやる,のように「〜なのに,」という言い方がその象徴たる言い回しです。いかにも無駄といわんばかりに。それよりも,もっと実利的なものを学んだ方がいいのではないのか。
 では,なぜ全ての子どもたちが不快に感じる勉強を強制する世の中の仕組みが存在するのか。まずは,いささか遠回りではありますが,学びの意義について考えてみる必要がありそうです。
 生物学的な一つの通念として,「外界の変化に適応して変化できる個体は,そうでない個体よりも生き延びる確率が高い」というものがあります。生物が絶えず変化し,その細胞一つ一つが常に代謝し続けるのはこうした変化に対応する生存戦略上の必然です。この論理を学びに当てはめた考察があります。内田樹氏(仏文学者)はこう指摘します。
「子どもが学ぶべきことは『変化する仕方』です。学びのプロセスで開発すべき事は何よりもまず“外界”の変化に即応して自らを変えられる能力』です。」(内田樹『下流志向』講談社刊)
 外界の変化は往々にして残酷です。かつて全世界を牛耳ったハ虫類の巨大生物が一瞬にして絶滅したことはご存じでしょう。このような厳しい自然界で,生き物たちは生まれては絶滅し,その繰り返しのなかでときには一見非効率な,それこそ数から質へ,すなわち子孫の数を減らしかつ相手を探し求めるものすごく手間のかかる有性生殖を選んでさえもなお,外界の変化に対応してきました。ここに「非効率こそ最適である」という生命の逆説性をまざまざと見せつけられます。
 そして,自らの体温を代謝によって一定に保ち多少の気候変動にも耐えられる動物たちが登場し,我々の祖先となっていきます。今や全生物の頂点に立つヒトでさえ(そうでない,という批判はさておきます),決して順風満帆ではなかったはずです。
 ヒトは,裸のままでは極めて無力な存在です。空も飛べなければ,足も遅い。重い頭を抱えて二本足でわざわざ歩く。肌は下界の気温変化に容赦なく痛めつけられる。それでも,なお,このヒトという生物が生き延びてきた理由は一つ,環境の変化と伍していくために,ヒトは知能を用いて対応してきたということです。ヒトが究極的にこれまでの生物と違うところは,自らの弱点を知能をもって補い,そして,主体的に学びを習慣化させることができることです。ヒトは,この知能を駆使して自然界を学びつづけました。その結果は,直接的に実利に結びつきヒトは爆発的にその数を増やしていきました。
 そうしたなかで,すでに古代ギリシアや古代インド・中国をはじめ,原始社会をいち早く脱した社会は,すでに紀元前から,一見すると直接的に実利に結びつかないような学びをも習慣化させていた。哲学や数学,近代というシロモノが殺したという「神学」,それこそ,「意味がなく」,その日を暮らすことに精一杯だった庶民達の目に触れることがなかったもの。
 しかし,こうした「無駄な」こと,すぐに「役に立たないもの」は,それこそ知的遊戯で終わったといえるか。先に述べたとおり,進化の過程は,目の前の実利によってのみ達成されるものではない。xを限りなく0に近づける,という一見すると謎の試行(数学III:関数の極限)は,それこそ微分積分学の基礎となる考え方であり,それが物理学・工学を飛躍的に進歩させ,現代文明の糧となりました。xを限りなく今度は∞に近づける「無駄な作業」は,金融市場分析を劇的に変え,その結果として資金調達手段の幅を広げ,社会に深く深く貢献してきました。
 要するに,学びの本質は,生物が進化の過程でそれこそ学んできた逆説に根ざすものというべきです。こうした学びの試行は積み重なってときには横断縦断を繰り広げ,そして洗煉し体系化するでしょう。もちろん,体系化の過程で取捨選択も行われ,大半のものは捨象されることになるかもしれない。しかし,それは体系の洗煉化のプロセスであって,無駄なものではない(うまそうなものだけのつまみ食いでは,ほんとうにおいしいものはわからないのです)。こうして,体系化された学問は,大いに我々の文明形成に貢献し,ヒトから「人」へと進化を遂げてきました。
 人は,こうした事実を経験則として黎明期から気づいていたのでしょうか。だから,どんな時代であっても,どんな人間であっても辛いよりも楽な方がいいに決まっていますが,そこをあえて辛い学びを積み重ねてきたのか。それとも,逆説性をもって外界の変化に適応するという生物本来の本能がそう突き動かしてきたのか。いずれにせよ,学びこそ,人が人たるゆえんである,というべきでしょう。

 このような意味で学びの意義を措定したとき,「受験で試したいのは何か。」という問いに一つの結論を導くことができます。それは,学びのプロセス,センスやヒラメキだとかではない,まさにそこまでの過程を一つ一つ積み重ねてきたかどうかを試したいのではないか。いわば,「学ぶ力」を試す。
 学びのプロセスを大事に積み重ねてきた者は,積み重ねてきた学びのフレームワークを通して今後も学びのプロセスを継続していきます。常に訪れる社会情勢の変化や,嗜好の変化などさまざまな変化に晒されるなかで,いかにビジネスを成功させるか,どのような政策を用いて社会厚生を改善するか,こうした崇高な目的に果敢にチャレンジする人は不断に学び続けています。何も勉強やビジネスに限ったことではない。農業,職人の方々に至るまで,誇りを持ち胸を張って生きている人々は普段の学びを,不断に継続している。学びを継続する人,こうした人材を輩出するために,人は学校を作り学ばせるのではないか。どうやって学ぶか,をまず学んで欲しいから。西欧諸国に比べ明らかに出遅れていた19世紀に,日本がいち早く先進国への仲間入りを果たしたその背景に,江戸時代から大事にしてきた寺子屋教育,素早い国民皆学への対応があったことを忘れてはならないでしょう。
 よく日本の受験制度は,欧米諸国と比較して,「入るのが難しく,出るのが簡単」,というような批判を受けますが,日本の受験制度が学びのプロセスを試験しているのならばそれはとくに問題ではないでしょう。欧米諸国は学業成績(内申点)の算出方法が日本と比べて明確に体系化されており,それによってプロセスの積み重ねを見ているだけで,日本では内申点の算出にいささか主観的要素(学校の先生の好き嫌いや試験問題のばらつきなど)が強く,学校によってまちまちだったりしますから,そんな不確定な情報に頼るより,広範囲で難しい入試を課してみるのは効果的な手段といえるでしょう。
 つまらなく思える内容で,量も膨大で辛い受験勉強ですが,一つ一つ真剣に対峙して乗り越えていくそのプロセスは,将来研究職に就こうが,ビジネスの世界に身を置こうが必ず糧になります。社会に出れば,常に不確実性に晒されます。生物の進化の過程と同様,その不確実性は往々にして残酷な変化をもたらします。仕事が出来るということは,その都度その都度の変化に敏感に適応することが出来るということです。理科に社会に,古文に数学に,分野も多岐にわたり,その都度脳のさまざまな部分をフル稼働させる学習のカリキュラムは秀逸だと,私は思うのです(さらに,蛇足かもしれませんが,高校で学ぶ科目は,現代文明の基礎に他ならないと,たとえつまみ食いだと批判を受けたとしてもそう思うのですが)。
 「受験勉強」に無駄はない。「受験勉強」としてステレオタイプ的に別物扱いすることがそもそも妥当ではなく,最高学府で学びを継続せんとする者を「学びのプロセス(受験勉強)」の結果により選抜することは当然の事理である。受験勉強はすなわち錬磨であると考えることはできないでしょうか。

以上,大変冗長な私見で恐縮ではありましたが,結語させたいと思います。受験勉強は,人間成長の確かな糧となる。
「やってみなはれ」(サントリー創業者 鳥井信治郎)

(あとがき)
もっとも,現在の受験システムには確かに,硬直性がある。泥臭さが抜けてなおのこと,金太郎飴的な受験戦術が確かに通用してしまうことがままある(むろん,金太郎飴的な受験戦術のみで難関大学の入試が乗り切れるほど,甘くないことは今も昔もかわっていません)。そして,語弊を恐れずにいえば,私たち塾講師の使命は,受験で合格するためにはどうすべきかを徹底して追及し,それを生徒達に伝えること。それが我々の存在価値の100%であり,他に何もない。しかし,しかしながら,私たちは,たくさんの生徒たちの努力の軌跡を見つめてきました。確かな学びの足音を,確かに,聞いてきました。結局はきれいごととの誹りは免れないと思いますが,私たちが塾講師を一生の仕事とした決意と受け止めていただき,叱咤激励をいただければと思います。

合格者の声(144字以内)

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3月 152018
 

西荻塾での合格者の声

合格者の声を「144字で述べよ」という形でいただきました。(書きたいことはたくさんあったようで,字数を超えているものが大半ありますし,原稿用紙なども渡していないものですが,喜んで書いて(話して)くれたものをそのまま掲載します。いただきしだい,随時更新します。)

「努力」
西荻塾にはほんとに長くお世話になりました。ほんとに最後は努力。それを支えてもらいました。3日で問題集を一回ししたり,徹底した詰めの学習が現役合格につながりました。これでもかと努力を重ねて来れたのが勝因です!なお,テレビ出演の東大合格者は変な人たちですがそんなことはありません(笑)
(東京大 理科2類 合格者)

「1週間で8周できるか」
浪人が決まったとき,おのれの勉強の甘さを痛感しました。それからというもの,手持ちの問題集や参考書は短時間で徹底して潰すことを決め,塾の先生と相談しながら着々と進めました。大手の予備校でなくて,大丈夫かと周辺は言いましたが,とにかく大学受験は,必要なときに,十分な授業があればよく,何より,自分が着々と努力をすすめるにあたっていつでも相談し,修正し,ときにはドンと背中を押してくれるパートナー(失礼とは存じますが)の先生方の存在が大きかったように思います。英語をたたき直さなければならない私が1週間で英文法の問題集を8周して自信をつけ,過去25年のセンターの国語の問題を短期間でやりこみ,それが本番の得点(※担当者注 190点)つながったのは,まさに最良の学習環境のもとで努力を重ねられたからでした。
(東京大 理科2類 合格者)

「ペースメーカーの存在の大きさ」
無理なく自分のペースを一定に保つところから相談に応じてもらいました。授業はめちゃくちゃ分かりやすく,いろいろな悩みや相談事にも親身に乗って下さった先生たちのおかげで,浪人生活はストレスをあまり感じることなく,1年間楽しく勉強に向き合えました。高校受験でも,大学受験でも第1志望に合格することができ,本当に感謝しかありません。
(筑波大合格者)

「いつでも話ができる環境」
西荻塾のアットホームで和やかな雰囲気のおかげで大変だったときも落ち着いていれたと思います。長期休暇中に行われた合宿では勉強はもちろん,学年やクラスを問わず仲良くなれて仲間と楽しい塾生活を送れたと思います。先生との距離が近く,いつでも話ができる環境が良かったです。
(東京医科歯科大学 合格者)

直前の支えが私の成長につながった!
センター試験がボロボロだった私。それでも、先生方は一般入試が近づく中で、少しでも時間が空いていれば、英熟語や小論文の書き方などを教えてくださいました。そのおかげで、私の場合は最後の最後にぐんと伸びました。自分でもはっきり分かるくらいずいぶん調子がよくなり、自信も持てるようになりました。
(東京造形大(デザイン) 合格者)

よき相談相手
先生との距離が近いこと。これが西荻塾に入って良かったと思うことです。学校の先生よりもぶっちゃけた話をしてくれて、こちらの漠然とした不安や悩みをまるで身内のように真剣に聞いてくれる。そして生徒である私たちと一緒に悩み、解決策を考えてくれる。何度も何度も先生方と相談することで、自分に合った勉強法を見つけることができました。生徒ひとりひとりの個性を分かっていてくれるので、いつも的確なアドバイスを貰えました。本当に感謝しています!
(上智大 合格者)

精神的な支えになりました
自分のタイプや受験校に合わせて懇切丁寧に授業や勉強法の指導をしてくれるだけでなく、進路の相談、小論文の添削など様々な面からサポートして頂きました。どんな些細な悩みにも親身になって応じて頂き、西荻塾の面倒見の良い先生方が、受験への不安が常に付きまとうこの一年に強い精神的な支えになってくれたと思います。
(早稲田大・東京藝術大 合格者)

西荻塾だから今の自分がある
この塾の1番の強みは、講師がひとりひとりの生徒を丁寧に見てくれるところです。自分はサッカー部に所属しており、夏まで部活の大会がありました。塾は部活活動を応援してくれ、学習のスケジュールを自分に合わせて作ってくれました。
相談しながら臨機応変に対応してもらえたのはとてもありがたかったです。また合宿等を通して、受験を共に戦う仲間ができたのも、この塾に入ってよかったと思えた要因の一つです。受験は1人だと本当にきついですが、一緒に頑張ってる友達がいると、自分も頑張ろうという気になります。息抜きによくご飯も一緒に食べました。とにかく生徒も講師もいい意味で(?)濃い関係になりますね(笑)
(慶應 合格者)

手厚さがすごい
先生方には志望校に似た他大学の過去問を探すことや英作文の添削をしていただき、授業以外の質問でもいつでも受けてもらい、大手では受けられないサポートが合格の後押しになりました。一番緊張したセンター前にどの先生も励ましてくださったこと、夏合宿で仲良くなった仲間ともライバルとして励ましあえたことも大きな力になりました。
(筑波大 合格者)

たくさん話せて信頼できた
西荻塾で良かった事はこの文に書き切れませんが、私にとっては先生方とたくさん話せた事が一番大きかったです。勉強の内容だけでなく、各人の性格に合った勉強の方法を提案してもらえ、モチベーションを保つ事ができました。信頼できる先生方に指導して貰えたからこそ、よい進路決定ができたのだと感じます。
(上智・早稲田大 合格者)

塾嫌いがいつのまにか(笑)
少人数だからこそ生徒間の距離が近く「受験を共に戦う仲間」というのを強く意識することができ、それが自分にとっての刺激になりました。先生方もどんな些細なことでも親身になって対応してくださいました。大の塾嫌いでしたが、いつの間にか塾に行くのが楽しみになっていた自分に驚いています。
いくらなんでもここまで密な塾はないと思います。学校の友人に塾の話をすると驚かれるような少し変だけど、素敵な西荻塾に入ってよかったです。
(東京学芸大 合格者)

支えあってのことでした
夏休み合宿を終えてから同期の距離も急激にちぢまり、アットホームな雰囲気でよりメリハリのある受験対策が出来ました。
最後は自分の精神力で乗り切りましたが、そこまで諦めずに頑張ってこれたのは塾の人達の支えあってのことだと思います。
(京都工芸繊維大(建築) 合格者)

2018合格速報

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3月 092018
 

2018年度入試合格実績(全23名)

※当塾では,講習生のみ受講生等は不在です。

【国公立大学】合格者7名
東京医科歯科大(歯),筑波大(理),首都大(理,法,都市環境),
東京海洋大(海洋工),北海道大(経済)

【私立大学】
早稲田大学(商),上智大(総合グローバル),東京理科大(理工,経営),東京薬科大(薬),北里大(薬),昭和薬科大(薬),明治薬科大(薬),東京女子,日本(芸術,経済),東洋大,駒澤大,明治大(理工(化学,数理,建築)),法政大(理工),中央大(理工,金融,文),立命館大,明治学院大,工学院大(建築),東京都市大,玉川大,相模女子大

データ(3月21日現在)
現役生 18名
既卒生 5名
第1志望合格者数 16名(うち既卒4名)
進学先決定者数 18名(うち既卒5名)

2018年度 東京大学入試問題分析

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2月 282018
 

本年は,東大受験者は当塾にはいませんでしたが,東大入試の問題の分析を本年も行いました。

東大の入試問題はおそらく,私は日本で有数の良問揃いと考えています。西荻塾は,東大受験者に限らず,その良問を最大限に利用して各学年,様々な志望者のために改題して利用したりすることがあります(春期講習の高3現代文の授業では,東大現代文を題材に徹底して読解のイロハを講義予定です)。「難しい」とか「奇問」とかそうではなくて,全うに知性を努力で磨き上げた者が選ばれる試験としては最高の問題。今年も敬意と最大限の賛辞をもってして,分析講評をしたいと思います。

では,今年の本題です。

【文系数学】

「頻出の確率が出題されなかった。」ということが衝撃なのか?随所でそのような話を聞く。しかし,「確率が出題されなかった,だから何よ?そんな直前予想とかに期待するのか?」という・・・。

いや,全うに演習に取り組んできたか,それが素直に問われる4問セットだったのではないか。従って,全体として易化ともいいうるかもしれないが,いや,私は逆に差がつくとみた。「文系数学」と言われる西荻塾の講座では,担当者が大学在学中からストックした国公立型の良問1000題近くが用意されており,国公立志望者の上位層は,添削を通じて本気でそれと戦っていく。そのデータベース化したものと今年は類型的に一致を見たが,要はそのような学習経験を積んできた者はしっかりと点が取れるであろう(数学を教える身として非常に解いていて楽しかった。)

とはいえ,勘違いをしてはならないが,1000題近くを数ヶ月でこなせるものでは断じてなく,こつこつ自ら目標を見据え努力を積み重ねなければその領域には達せない。東大受験生よ,「努力は裏切らない」その言葉の重みをかみしめて備えよ。

各設問ごとに簡単なコメントをすれば,《設問1》は微分と領域の融合問題で,論理的には難しくないが,「図より」という言葉をきちんと使えないと,記述で苦労し,ほとんど部分点がつかず,大けがをする可能性がある。たまに,数式のみ,計算ぎっちりという答案を目にして辟易することがあるが,人に伝える手法として「図より,」「正確な図の運用」そのような答案作成能力が厳しく問われる問題である。

《設問2》の序盤の論理は,どちらかといえば確率と数列の融合問題で触れたことがある者もおおいと思う。しかし,後半の緻密な因数による分析は整数問題による特訓を積まないと答えは分かるが点にならない,ということもあるだろう。解答例等を利用していかに答案作成能力を鍛えるかは常に留意して学習されたい。

《設問3》もっとも素直な出題はこれ。これは是非完答したい一問であろう。増減の有無や,極値の存在という題意も素直で迷うことはあまりない。しかし,図示においては,導出した条件式を正確に図示しなければならず(境界線どうしが接するそのとき,を正確に把握しないと),ここも経験差がものをいう。

《設問4》ベクトルの問題ではあるが,ベクトルの解析的側面の強い問題。ベクトルの問題集では後半にお目見えする分野だ。媒介変数をうまく利用して座標平面への投影を行う作業が求められている。難関文系数学においては,座標平面とベクトルの「行き来」(理系においてはさらに複素数平面への行き来も含まれる)は臨機応変に行うスキルが要求されるが,ズバリそれが問われた。

【国語】

第二問 古文
昨年度より問題文の文章量は増えたものの,全体として平易な内容で,全体内容の把握に苦労することはない。出題箇所も大きく解釈に困るような部分はなく,また解答根拠も傍線部前後に明快に求める問いがほとんどのため,例年通り基本的な知識を正確に運用することが必須である。

(一)傍線部アは,基本的な敬語と,訳出語の助詞位置に注意できれば問題ない。傍線部イは「言葉」が何を指すの
か,傍線部直後から明確に捉える。傍線部エは「たより」の訳出に要注意。前後のやりとりに注目して定める。

(二)傍線部直前で決まる。解釈はたやすい。

(三)やはり傍線部直前の師直の発言で決まる。易しい指示語の問題。

(四)「つま」をどう訳出するのか。語彙として把握していれば問題ない。「唐衣…」を思い浮かべることができればさらによい。

(五)「ばかり」の語を見落とさず,直後の師直の様子の把握から解答できる。

全体として(一)エ以外は基本的な知識で充分対応できる。もちろん,その上で解答としてまとめあげる力が求められているので,出力する練習を十二分に積まなければ求められる得点にはならない。但し,余談となるが,このトレーニングは決して特別なものではなく,上位の私大を志望する者であれば避けては通れない。

第三問 漢文
問題文の文章量も増えた上に,古文とは打って変わって,問題文後半の読み取りと解答への出力はそれなりの実力が求められているように感じる。リード文を解釈の軸に据え,問いの解答の枠組みを予測するとよいだろう。

(一)傍線部aは読みで解決。傍線部bは前後の例示を踏まえ,「爵」の示す意味を読み取る。傍線部cは直前の文との対比を確認。何が「已む」のかそれで分かる。

(二)解釈に困る字はない。反語であることを踏まえて解答するのみ。

(三)今年度最も対応しにくい問いではないか。先に述べたとおり,リード文を踏まえ,直前の「先王之法」が何を示すかを判断し,「待」の意味を特定することになろう。

(四)傍線直前部の内容が把握しにくく迷うが,(三)同様にリード文の内容を念頭に,まずその状況において「患己之不勉」が示す意味をイメージする(特に,『人』でなく『己』とされている点がポイント)。ここで傍線部に立ち返り,「先之」をきちんと解釈に反映きれば,解答に持ち込むことはできる。主張は比較的シンプルであるという発想を持っておくとよいのではないか。

西荻塾のクラス授業の詳細(2018.1月現在)

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1月 242018
 

2018年1月における,西荻塾大学受験部の開講クラス状況です。
(各学年毎のクラス紹介も兼ねています。)
各クラスとも,担当講師による授業前の添削指導(課題の添削等),さらには,自学自習の指導,授業外小テストにより綿密に対応するため,5~8名を定員としています。8名を超える場合には,クラスを新しく設定します。

※個別指導については,基本的に個々の生徒さんのご要望にお応えするべく,柔軟な運営を行っていますが,現在,夜間(19時30分以降)の授業時間帯は,満席間近となっております。それ以外の時間帯は,余裕がありますが,詳しくはお問い合わせ下さい。

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2018年センター試験問題分析(随時受験生のコメント等も追記)

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1月 132018
 

一昨年度,昨年度,本年度に実際に受験したセンター高得点者の特徴や学習方法,科目選択(理科基礎,社会科)について,塾でデータを収集し,来年度の受験生のための指針を塾にてお知らせしています。
内部資料となりますので,WEBでの公開はいたしませんが,ご希望の方は,塾までお問い合わせください。
・理科基礎科目を1ヶ月以内で9割取るには(文系選択者用)
・数学IA・IIB高得点者の歩みからみる必要な演習量
・現代文高得点者からみる現代文の効果的な学習法(理系でも週1回の学習で8~9割が目指せる)→とはいえ,こればかりは授業を週1回だけ受けて欲しいに集約されてしまう?

【数学IA】(1月14日更新)
確率分野も含め,集合や論理の記号が多用されており,またデータの分析では公式そのものの数式計算の問題も出題された。きちんと原理原則からの理解が問われており,また,平年に比すると,やや計算量が増えたため,難易度としてはさほど変わらないものの,演習量の差が得点差になるような試験であり,良問といえよう。
(追記)センターを体験した高校2年生から,「データの分析」が困ったというコメントを多数寄せられたため,追記するが,序盤の箱ひげ図等の読み取りは平易である。中盤の陸上記録と体重,身長等の相関関係を読み解く問題は,選択肢の検討順序で勝敗を分ける。選択肢から,その選択肢の適否をどの図表を用いて行うか,という順序で手早く消去しなければ,どうしようもない。その意味では,事務処理能力が問われている。
※なお,体重÷(身長)^2(BMIの計算をしたことがある者なら知っているかも)というデータの変換がなされており,ぎょっとしたらしい。データの分析において,データ変換はよく行うが,その理論的背景までは問われることはない。素直に所与のものとしてつっこまないこと。そもそも高校数学で扱うデータの分析の分野については,そもそもが理論的背景の説明は抜きになっており,詳しくは大学で統計学を学ばなければわからない。公式等の使いこなしに重点を置き,演習してなれておけば十分である。
選択問題については,整数の問題はかなり素直である。2次試験のことを考えても,図形を選択するより,きちんと整数論を踏まえ,手堅くまとめた方がよいと思われる。
※本年度の得点状況からみても,手堅くまとめた者は,演習量を十分に確保していました。

【数学IIB】(1月14日更新)
弧度法の定義を聞かれた。過去には微分の定義を聞いたこともあり,こちらも原理原則の理解は必須である。全体的に,2年前に比すれば,出題の趣旨に疑問の残る出題はなく,穏当といえる。そもそも分野として十分な計算力抜きに実力を涵養することはできないのが数学IIBであるから,十分な演習を積んだ者が報われる出題である。IIBの教科書内容が終わった段階から積極的に自ら演習を始めておけば,直前に慌てることもなかろう。
※ラジアンに驚いた者も多かったと聞く。微積分の設問は,文字が多いが,そんなことに圧倒されてはならない。今年度も,手堅くまとめた者は演習量をやはり十分に確保していました。
※毎回思うが,第5問がいつものとおり穏当で,余裕があれば,と思いつつ,そこまでの余裕がある者はそもそも数列・ベクトルでも勝負ができるな,と逡巡している。

【国語:現代文】(1月13日更新)
デザイン論というべきかは甚だ微妙であるが,ネタとしては,面白く,読みやすい評論(【第1問】)。やや長いが,長いからどうこうというわけでもない。寧ろ抽象度が高く,分量は短くとも厳しい出題が続いた過去と比すれば,これがビハインドになることもない。
新テストでは,資料や図面が与えられる出題が見込まれる(試行テスト参照)が,今年はセンター試験において,初めて図が与えられ,それに関する出題があった。とはいえ,別段の対策は不要であり,臆する必要はない。当該設問について要するに,本問の図は,例えばグラフ等のように,図自体に特段の意味があるわけでもなく,本文中の具体例の一部に過ぎない。具体例から抽象論を推論(なお,最後の設問で本文構成を聞いているが,ズバリである)することがままある現代文,そしてセンターでは,度々と具体例に関する出題が問3でなされてきていることからすれば,通常の思考で事足りる。「戸惑った受験生も多いことだろう」,というコメントが多数あるが,このくらいで動じることはない。物議を「一部」で醸した地理のムーミンの足下にも及ばない(ような気がする。ムーミン問題も,出題の適否はさておき,目くじらたてるような出題でもないと・・・)。全体的には,小問単位での形式の違いこそあれ,ここ数年はことさらな難読文や時間的に無理のある設定はなく,素直な出題になってきている。
特に小説は本年は時間的にも短縮が可能で,80分の中では比較的時間を要せず仕上げることができる。本年レベルで時間が足りないというのは,そもそもそもそも活字に読み慣れていないか,演習量不足ということになるだろう。
※本年度は,満点を取った者もおり,理系でも8割以上を手堅く取っています。

【国語:古文】(1月15日更新)
 問題文は久々に歌論が扱われた。本文自体は極めて読みやすく,解釈に苦しむところはほとんどない。出題形式に大きな変化はなし。例年通り,問3以降は本文内容を問う問題。今年は「情」と「欲」の関係を的確に読み取り,解答の選択肢をしっかり吟味する必要があり,この点に時間をかけることになったと思われる。
設問については表層的な理解だけでは正答にたどり着くことはできないが,基本的な知識を持っていれば充分に対処できる。2015年以降はこの傾向が続いており,このレベルの問いであれば20分程度で片付けておきたい。
古文は,文法や単語レベルで必須とされる知識は高目と比べて少ないものの,解答を特定するために「あった方がよい」知識は幅広く,現代語の語彙,本文が書かれた時代の基本的な背景知識,過去に読んだことのあるストーリーのプロット,などが身につくと得点力がさらに安定してくる。これらの「外側」の知識は短期間の詰め込みで身につくものではなく,短時間であっても継続的な学習が不可欠。多くの受験生にとってできるだけ時間をかけたくない科目となりやすいだけに,効率的に学習のステップを踏むことが力を伸ばすコツといえる(それは古文に限ったことではないが)。
※本年度も満点得点者,理系でも8~9割をとれています。

【国語:漢文】(1月15日更新)
 本文は君主と臣との関係を述べるもので,漢文の問題演習をこなしていれば,論旨は目新しいものではなく,展開も飛躍を感じる部分がないので,全体として内容把握はしやすい。
設問については問3までは標準的な知識で対応できる。問4以降は正確な解釈を求めており,選択肢に含まれる文言をしっかり吟味しなければ誤答をつかまされることになる。大枠の把握だけでなく,漢文特有の表現の仕方を踏まえた上で,正確な読解をする習慣を身につけておきたい。
漢文も,古文同様に必須とされる知識はそれほど多くないが,読解においては現代語で使われる漢字の知識が大きく役立つ。従って句型などを身につけても,漢字の知識が乏しい場合は得点を伸ばすのに苦戦する。日頃から現代文で必要とされる漢字を着実に身につけつつ,定期的に漢文問題の読解の中で活かしていく訓練が不可欠である。

【英語筆記】(1月15日更新)
 出題形式が1つ減ったが,それ以外は前年と比べて大きな変化はない。出題内容についても全体を通して2,3問程度がやや難しいと思われる程度で,問われる知識のレベルは標準的。大問5の読解がやや難しい印象があるが,この程度のひねりはいなせる余裕がほしいところ。
内容を正確に把握することへの要求が,従来知識のみで対応できた問いでも見られるようになり,単なる知識問題はさらに減少したように感じる。ただし,読解に必要とされる知識は標準的なレベルで,その知識の運用ができていれば,解釈に迷う部分はほぼない。また解答の選択肢も紛らわしい点がない。普段のトレーニングの成果が得点に素直に現れる試験だったと思われる。
※本年度最高点 190点以上,8割以上を手堅く取っている者が多かったです。

入塾までの流れについて

 お知らせ  入塾までの流れについて はコメントを受け付けていません。
11月 212017
 

西荻塾にご入塾を希望される場合は,事前面談及び体験授業を実施させていただき,その内容にご納得いただいてからのお手続きとなります。
詳しい体験授業やご入塾の流れにつきましては,掲載資料(PDF)をご覧ください。

ご入塾までのフロー(PDF)

事前面談及び体験授業は一切費用はかかりません。
※事前に入塾テスト及び解説授業を行うこともあります。

【入塾審査の実施について】
■ 高校2年3学期以降,高3生,高卒生のクラス授業希望者については,入塾審査を行います。
 入塾前面談及び体験授業と同時に実施し,クラス(レベル別編成)編入の可否を判断するものです。丁寧に面談と体験授業を実施し,生徒本人の学習状況,意欲等を総合判断して審査を行います。
 ※これまでの入塾審査の内容について明文化したものです。
 あくまで西荻塾は,生徒本人の意欲を重視するため,成績や在学校による選別を行うことはありません。どなたでも入塾可能です。しかし,目標に対して,学習に真剣に向き合う意欲のレベルについては(とりわけ高3,高卒生については十分なもの),入塾可否審査の最重要ポイントとして位置づけています。このような意欲に欠ける場合には,クラスに編入しても,そのキャッチアップのための追加課題や授業の予習・復習が不十分になることが多く,塾で授業を受けてもあまり効果がありません。
 もちろん,塾の授業のみでご希望の大学に入学できるほど大学受験は甘くありません。「塾の授業すら」満足にこなせないのであれば,少なくとも,自分が行きたいと思う大学のための受験は難しいと思います。西荻塾は,難関大学に限った受験塾ではありませんが,そのような覚悟のない方をお引き受けしても,効果が約束できない以上授業料をいただくことは背理であると考えますので,その場合にはご入塾をお断りいたします。
 ある程度の受験勉強のための生活指導は行いますが,第一義的にはご本人が自分を律していかなければ,効果はやはり出ません。
 また,予習の程度が甘かったり,指示を出しても自学自習ができていないなどが複数回見られる場合には,通塾中であっても,授業料等を返還の上,ご退塾いただくこともございます(毎年数名のケースがあります)。

 どこまでも,ひたむきに,努力を重ねて目標を達せんとする者には,どこまでも正攻法で育て上げます。
 どうぞ,ご理解の上,よろしくお願いいたします。

天高く,馬肥ゆる秋(復習の重要性について)

 Web通信, お知らせ  天高く,馬肥ゆる秋(復習の重要性について) はコメントを受け付けていません。
10月 062017
 

一雨ごとに季節の急激な移り変わりを実感するとともに,半袖で出講する伊藤講師を見ながら,どこまでこのお方はストイックなのかと苦笑する日々です。私の一つの趣味である馬を見ることも,いよいよ東京開催が間近となり,わくわくしているところです。

表題に関係する内容はここまでで,さて,9月上旬に西荻塾オープンテストを行い,採点直後のほかほかのデータとともに,生徒個人面談および保護者様を対象とした面談を実施いたしました。

よく考えたら,生徒個人面談は当然といえば当然,しかし,大学受験生の塾で保護者面談というものをやるのか,というご意見を(苦笑した生徒から)賜りました。確かに,我々もかつて塾に通っていたころの経験を踏まえると「そんなものはなかった」ように思えて,なかなかこのシステムは生徒さんからすると「ご迷惑」なのではないかとも・・・。

その「ご迷惑」のほどはさておき,ほぼすべての保護者様にご足労いただき,大変有意義な時間を過ごさせていただいたことをまずはお礼申し上げた上で,今回のオープンテストを踏まえた所感について,復習についての気づきを述べておきたいと思います。

【出題の趣旨】
実施科目は,英数国(3科目)。対象は,高1及び高2生(一部中高一貫校含む)で実施しました。
模擬試験とは少々異なり,計算力や基本知識等に加え,現場思考力を測る問題を中心として出題しております。また,時間制限も模擬試験等よりは短めで設定し,「復習」の有無についてもわかるようにして出題をしました。

【結果を踏まえて生徒コメント:ベストヒット4】
「時間があればもっと解けたのに」
「計算ミスをしなければ解けたのに」
「思い出す時間があれば解けたのに」
「一度やった記憶があったのに,解けなかった」

なかなか日頃スルーしてしまっていた抽象的な危機感が,具体的な危険となって現実化したようです。よくある試験タラレバを含め,復習の必要性と日頃新しい知識の「インプット重視」の偏りが,見事に反映された模様です。

この点について,塾内通信でも述べさせていただいたことを再掲しておきます。

 結果を見ますと,日頃復習をしているか否かで大きく結果が分かれています。復習とは,別に何時間もかけてやる必要はありません。学校の50分の授業で扱える内容は問題集にしても数問程度。塾で扱う内容もテーマを決めて効率よく授業をしておりますので,それほど1回当たりの量は膨大にはなっていません。しかるに,その内容を一度,見直すだけでもいい,ほんの数分ですむこともあるかもしれません。
 興味のないことに対する(=勉強?)人間の忘却曲線は,3日を経ると急速にゼロに収縮するとも言われます。授業で解説を受けて,「あ,そうか」という気づきは誰しもあるはずです。せっかくのその貴重な体験を,上述のとおり,1日の量にしてみれば,それほどでもないものを,そのまま忘却曲線に乗せ,2週間,1ヶ月…と積み重ねてしまえば,いわゆる「試験前2週間」に地獄となることは味わったことがある人も多いと思います。それが大学受験という舞台ではどうなるでしょうか。想像してみてください。
 人間ですから忘れることは悪いことではない。しかし,ゼロに近いところから始めるよりは,1度,2度繰り返したもののほうが,やり直すにしても格段に楽なはず。人間の頭は,そういう神経経路になっています。1本の神経が,繰り返しを経ることで,2本,3本と,しかも相互ネットワーク化していきます。ネットワークさえできれば,1本切れてもどこかで修復できる(これを脳の可塑性と呼びます)。高3になってイバラの道を選びたい人以外は,現時点で「ネットワーク」で乗り切るための復習の重要性を認識すべき時が,来ているように思われます。
 復習の仕方,わからなければどうぞ聞いてください。復習こそ,君たちの未来を左右すると言い切ります。切にお願いするところです。(塾内通信10月号)

試験採点直後で,筆の勢いもあったと思いますが,寝かせて熟成させても,その思いは変わりません。試験は,アウトプット。正確な計算力や知識に基づく,制限時間内でのアウトプットです。アウトプットの最大の糧は復習にあります。ここがチャンス,塾の使命は効率の良いインプットはもちろんのことですが,是非復習のノウハウを徹底して学んでもらいたいと思います。

文責 赤星