入塾までの流れについて

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11月 212017
 

西荻塾にご入塾を希望される場合は,事前面談及び体験授業を実施させていただき,その内容にご納得いただいてからのお手続きとなります。
事前面談及び体験授業は一切費用はかかりません。
※事前に入塾テスト及び解説授業を行うこともあります。

詳しい体験授業やご入塾の流れにつきましては,掲載資料(PDF)をご覧ください。

ご入塾までのフロー(PDF)

天高く,馬肥ゆる秋(復習の重要性について)

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10月 062017
 

一雨ごとに季節の急激な移り変わりを実感するとともに,半袖で出講する伊藤講師を見ながら,どこまでこのお方はストイックなのかと苦笑する日々です。私の一つの趣味である馬を見ることも,いよいよ東京開催が間近となり,わくわくしているところです。

表題に関係する内容はここまでで,さて,9月上旬に西荻塾オープンテストを行い,採点直後のほかほかのデータとともに,生徒個人面談および保護者様を対象とした面談を実施いたしました。

よく考えたら,生徒個人面談は当然といえば当然,しかし,大学受験生の塾で保護者面談というものをやるのか,というご意見を(苦笑した生徒から)賜りました。確かに,我々もかつて塾に通っていたころの経験を踏まえると「そんなものはなかった」ように思えて,なかなかこのシステムは生徒さんからすると「ご迷惑」なのではないかとも・・・。

その「ご迷惑」のほどはさておき,ほぼすべての保護者様にご足労いただき,大変有意義な時間を過ごさせていただいたことをまずはお礼申し上げた上で,今回のオープンテストを踏まえた所感について,復習についての気づきを述べておきたいと思います。

【出題の趣旨】
実施科目は,英数国(3科目)。対象は,高1及び高2生(一部中高一貫校含む)で実施しました。
模擬試験とは少々異なり,計算力や基本知識等に加え,現場思考力を測る問題を中心として出題しております。また,時間制限も模擬試験等よりは短めで設定し,「復習」の有無についてもわかるようにして出題をしました。

【結果を踏まえて生徒コメント:ベストヒット4】
「時間があればもっと解けたのに」
「計算ミスをしなければ解けたのに」
「思い出す時間があれば解けたのに」
「一度やった記憶があったのに,解けなかった」

なかなか日頃スルーしてしまっていた抽象的な危機感が,具体的な危険となって現実化したようです。よくある試験タラレバを含め,復習の必要性と日頃新しい知識の「インプット重視」の偏りが,見事に反映された模様です。

この点について,塾内通信でも述べさせていただいたことを再掲しておきます。

 結果を見ますと,日頃復習をしているか否かで大きく結果が分かれています。復習とは,別に何時間もかけてやる必要はありません。学校の50分の授業で扱える内容は問題集にしても数問程度。塾で扱う内容もテーマを決めて効率よく授業をしておりますので,それほど1回当たりの量は膨大にはなっていません。しかるに,その内容を一度,見直すだけでもいい,ほんの数分ですむこともあるかもしれません。
 興味のないことに対する(=勉強?)人間の忘却曲線は,3日を経ると急速にゼロに収縮するとも言われます。授業で解説を受けて,「あ,そうか」という気づきは誰しもあるはずです。せっかくのその貴重な体験を,上述のとおり,1日の量にしてみれば,それほどでもないものを,そのまま忘却曲線に乗せ,2週間,1ヶ月…と積み重ねてしまえば,いわゆる「試験前2週間」に地獄となることは味わったことがある人も多いと思います。それが大学受験という舞台ではどうなるでしょうか。想像してみてください。
 人間ですから忘れることは悪いことではない。しかし,ゼロに近いところから始めるよりは,1度,2度繰り返したもののほうが,やり直すにしても格段に楽なはず。人間の頭は,そういう神経経路になっています。1本の神経が,繰り返しを経ることで,2本,3本と,しかも相互ネットワーク化していきます。ネットワークさえできれば,1本切れてもどこかで修復できる(これを脳の可塑性と呼びます)。高3になってイバラの道を選びたい人以外は,現時点で「ネットワーク」で乗り切るための復習の重要性を認識すべき時が,来ているように思われます。
 復習の仕方,わからなければどうぞ聞いてください。復習こそ,君たちの未来を左右すると言い切ります。切にお願いするところです。(塾内通信10月号)

試験採点直後で,筆の勢いもあったと思いますが,寝かせて熟成させても,その思いは変わりません。試験は,アウトプット。正確な計算力や知識に基づく,制限時間内でのアウトプットです。アウトプットの最大の糧は復習にあります。ここがチャンス,塾の使命は効率の良いインプットはもちろんのことですが,是非復習のノウハウを徹底して学んでもらいたいと思います。

文責 赤星

タラレバ受験生にならぬよう(夏の応援文)

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7月 212017
 

毎年,夏を迎えて思うに,「夏を征する者は受験を征する」という命題があまりにも様々な塾・予備校で幾度と唱えられることで,いささか陳腐なものとなって受験生たちに響かなくなっているのではないかということです。

常にこの命題が真であるということはできませんが,仮説としては有意です。受験で栄冠を勝ち取ったものは,ほぼ全員が,「夏休みに志望校が射程に入った」からこそ秋冬が充実し,合格につながったと口をそろえていいます。よほどの特殊な事情や才能があるのなら格別,普通は夏をどう過ごすか,一大行事であるというのが世の常でしょう。

さて,先輩たちは,夏休みをどのように征してきたのでしょう。
単に「征する」といっても,どう征したのか?何をもって征したというのか?その中身が問題です。

  • 夏期講習を忙しいくらいに受講して,とりあえずそれをこなし,充実したような気になって夏を「征した」。
  • 自習室に毎日通ったから,「夏を征した」。

どうも,割とこんな人がたくさんいるように思います。前者は,いちばんまずいパターンですが,後者のパターンも,私が受験生のときからたくさん見てきました。武勇伝のように,毎日の自習室がよいを語るのです。

西荻塾でも,自習室は無休で運用しており,朝から晩まで張り付いてもらって構いません。しかし,問題なのは,夏期講習を受講して,自習室に通って,きみは何を得たのか,です。

合格した先輩たちは,
「夏休みに,たくさん夏期講習を受講したから合格した」
「夏休みに,自習室に毎日通ったから合格した」
それどころか,
「夏休みに,志望校に合格できるレベルに到達したから合格した」
誰もそんなことは言わない。

そうではなくて,
「『夏休みに志望校が射程に入った』からこそ秋冬が充実し,合格につながった」
といいます。

ちゃんと夏休み→秋冬→受験本番という流れができているんですね。「夏を征する者は・・」と聞くと,秋冬はあたかもないかのように見えますが,そんなはずはありません。

端的に言えば,夏休みに,秋冬にもっとも効果的に志望校に向かうための準備をする,ということが「志望校を射程に入れる」ということであり,それこそ夏休みにしかできない。

秋冬はいよいよ臨戦態勢となりますが,そこで,「ああ,今からやっぱこの問題集に変えようかな」「さて,今から地理を詰め込む」「夏にやらなかったセンターの古典を詰め込む」とか言っている人,申し訳ないけれど,経験則上,厳しいです。

秋冬はもっとも受験に近い時期。とすれば,勝つためにやれることを集中してやる,深く深く志望校対策を掘り下げていくべきであるのに,掘り下げるどころかスコップを選んでいる段階では,掘り下げる前に受験は終わってしまうでしょう。

君たちは,きっと夏休みの直前まで,いろいろ試行錯誤して受験勉強をしてきたはずです。受験勉強だけではなく,学校のイベントにも熱を入れ,高校生としての生活も過ごしてきました。

いま,学校が長期休みになる夏休み,君たちは,その混沌とした身の回りを一度整理しなければなりません。無駄な勉強などないのが真理ではありますが,志望校対策としてはちょっと遠回りなことはある。もっと効果的な方法がある。
そのために,「まだ範囲が全部終わっていない科目がある」,「自分のノートがばらばらになっていてどこが入試で役に立つか混沌としている」,「最後までともに歩む問題集が定まらない」,「志望校がまだはっきりしない」・・・・そんな混沌な状況を整理してください。そして,秋冬,確かな足どりで志望校へ向けて着々と歩む自分をイメージしてください。

9月には,「私の志望校は●●です。科目は,××と●○で,それぞれ,・・・のように対策をし,最終的に@@というように点をとって合格する予定です」と1分で述べられる受験生になってください。それができれば,志望校は射程に入ったといえるでしょう。

仮に,まだ未完・未習の部分(分野)があるのであれば,夏のうちに一通り触れなければアウトです。3日間,めいっぱい詰め込んでもかまわない。まとまった時間がとれるのはもう,夏だけです。

夏期講習は,そのリズムの一つ。また,西荻塾で過ごしてもらう自習室での時間も,その中にうまく組み込んでいただきたいと思います。

東京タラレバ娘という毎号楽しみにしていた漫画がついに完結しました。内容はさておき,

「●●たら,××だったのに」

「××であれば,●●だったなあ」

というタラレバな夏にならないよう,この夏があった「から」こそという充実した夏を。

我が友よ五月はあまり夢多く(5月の受験エピソード)

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5月 172017
 

「我が友よ五月はあまり夢多く成らずといふか長崎の曲」吉井勇

執筆担当 赤星

 これは,1900年初頭に,大正から昭和にかけて活躍した歌人,吉井勇が詠んだ歌です。明治書院による解説によれば,若い芸術家達の青春が花開いたいきいきと今に伝わる作品群の一首,とされます。(長崎の歌とは何か不詳のようですが,「長崎は今日も雨だった」でないのは間違いない。しかし,なにか心地よさを感じさせる歌だったのでしょう。長崎の五島出身の講師が喜びそうです。)

ゴールデンウィークも終わり,中間学年にあっては中間試験前,受験学年にとっては,部活の総決算の子もいて,実に活気に満ちた教室内となっています。ついこないだまで中3の教室で高校受験に向けてがんばっていた生徒達も,すっかり高校生らしくなって,高校初の中間試験に向けて授業日以外でも自習室で受験生達に交じって勉強にいそしむ姿が見えるようになりました。引退を間近に,目一杯部活をやったあと,午後8時に自習室にやってきて,パンを頬張りながら閉館まで勉強をして帰る高3の生徒もいて,胸が打たれる思いもあります。

各学年ともに,皆が活気に満ちた季節を存分に充実させていることが素直にうれしく,また,それに比例して,我々スタッフも活気づいて例年になく,といったら語弊はありますが,大変雰囲気がよい。手前味噌といっては失礼なほどに,講師陣,生徒達が輝いていて,嗚呼西荻塾よ,と目を細め・・・る間もなく,授業に出ずっぱりの毎日を過ごしております。

失礼を承知の上で,「五月はあまり夢多く」とはあまりによく詠んだものです。

受験学年は,模試も始まりました。志望校を夢をいうのは違うけれども,志望校の先に生徒達の夢が確かにあるはずで,いま,生徒達がおのおのの志望校を見据え,友達とともに目の前の課題を一つ一つ乗り越えていく,そりゃまさに夢多き日々に他ならないのではないかと。

ところで,当塾の講師陣と談笑していると,ついつい受験談義になることが多く,受験生時代を振り返ってみてもらうわけですが,彼らはこの5月をどうすごしていたのでしょうか。受験生の先輩の貴重な意見,聞かないわけにはいかないですよね。和歌にアレンジしてもいいのですが,授業5つのあとは,ちょっといつ寝落ちするかわからないので,普通に要約解釈コメントします。

「3日間で,終わらせると決めて,1対1をとにかく解きあげた。」

1対1とは,「大学への数学 1対1の対応演習」です。理系で,数3に追われて,なかなかこの時期手薄になりがちな,数学IIBまでの分野について,模試を受けて大いに危機感をもって,やり遂げたそうです。なるほど,鉄の決意とそれをやり遂げる姿勢ですね。なかなか完遂できるものではないと思います。荒療治ともいえる側面はありますが,5月ならではの治療ではないかと。受験生に5月病というものはありません。一心不乱に解いて,腑に落ちさせて,解いていく。こういう強さを是非生徒の皆さんも持ち合わせてほしい。

「ずっと,世界史の講義音声を聞いて移動していた。」

日本史・世界史の(私の経験上)最強コンビで受験をした人です。いや,地理が,というつもりはないですが,それをさておいても結構この2科目を極めるのは時間がかかります。高3ともなれば,近現代の架橋の時期,模試でやはり古代から中世の甘さを痛感してのことだそうで。継続は力なりとはいいますが,ほんとに,一歩一歩目標に向けて地道に努力を重ねた軌跡に,ただ頷くしかありません。

「歩きながらでも,勉強はできる」

秀逸奇抜なちょっとかわいい化学の小テストを作ることで有名な先生。普段の物言いは極めて温厚なのですが,徹底して全科目に渡り,努力を積み重ねてきた経験は,妥協をさせないときに見せる厳しさに確かな指導力を・・・おっと講師紹介ではないわけですが,皆が同意します。浪人が決まって,予備校のない田舎で,自分で勉強をしたこの先生の努力は,ちょっと涙ぐましい。私も,受験生時代を振り返れば,確かに,ときに麻雀(お金をかけない「健康マージャン」ってお店です)やカラオケで友達と遊ぶこともありましたが,自慢でもなんでもなく,やるときはやる。トイレにたくさん世界史の文化史の切り抜きや,長文でひっかかった単語を張りまくっていました。乗っかって,「トイレでも,勉強はできます。」蛍の光窓の雪。わずかな時間でも,隙なく妥協なく。夜,寮生だった私は,懐中電灯使って勉強したことがあります(嘘ではありません)。歩きながら事故にあうこともあるので,その先生や私のように田舎生まれであればさておき,杉並区では,世界史の講義音声を聞くなどの手法をおすすめしておきます。

「(無機化学)沈殿物から声がする。」

サンドウィッチマンの「なにいってんのかわかんないです」バリに,周りにいた化学経験者が全員吹き出してしまいました。この発言の文脈は,無機化学の暗記は一山あるという談義のなかで発せられました。当塾の無機化学の女神の発言ですが,私も化学の世界はあまり口多く話すほどやったことはないのですが,無機化学の暗記には,皆さん四苦八苦しています。そこで,この先生曰く,「いや,ここで沈殿したいの・・・って声が聞こえる」その言葉の背後にあるのは,闇雲な暗記ではなく,正確な理解を築き上げてできあがった体系でしょう。理解を伴わせた暗記ほど強いものはない。もはや暗記ではない。この季節にきっちりと積み上げた成果であろうと思います。七大選帝侯,化政文化,古代ギリシア文化・・・理解?苦労しましたね。

「俺は英語ができない。」(真摯なため息をつきながら)

浪人で迎えた5月。マーク模試が終わってからのこと。一緒の塾で浪人していた高校時代の友達に,そうとう怒られたそうです。5月のマーク模試のセンターの英語の点数は,192/200。友達と自己採点をして,自己採点結果を見て,そう心の声が出たそうです。誰が聞いてもイヤミですが,彼の心の声は,実は,4月,5月に,徹底した現役時代の敗因分析から,二次試験の英語にその原因があることを痛感していたところからあるそうです。自分の敵は,最後の勝負を決する二次試験にある。二次試験の英語が本当にできなくて,心から苦しんでいたそうです。ですから,心の声が漏れた,というところでしょうか。このエピソード,あまり人に語りたくなかったようですが,私は,徹底した自己分析から生まれた真摯なものと考えます。そこから志望校の英語を10年分全部解きあげて,英文法書を一冊短期間で読み上げたそうです。周りに流されないで,確固たる自己分析に基づいて客観視して,努力する厳しさを経験してほしいと思います。たしかに,センター試験の英語は,受験英語の手前にある,きちんと努力をしてとれるようにならなければならないと,私は思います。

「センターの数学は,考えたら負けです」

数学と物理の自信はすごい。しかし,彼が塾に持ってきてくれたチャート式(黄色です)は,手垢にまみれ,ぼろぼろでした。何回繰り返したかわからないそうです。センター試験の数学は,時間不足とは努力不足であると言い切る彼ですが,彼が後生大事にしているチャート式を見ると,その言葉がぐっと重みを持ちます。この4,5月にそうやって過ごしてきたからこそ,そして,考えたら負けというそれこそ常人離れしたようなコメントですが,そうやって力をつけてきたんだと思います。何も背伸びする必要もなければ,特殊なテクニックに頼る必要もない。絶対に君たちの机の上に,そういうツールがあるはずです。真摯にパートナーシップを結んでほしいと思います。

「いや,東京に行く。」

「そがんしてまで東京に行かんでよかろ?」と母親に言われたときに,返した言葉だそうです。いつの時代の話かと杉並区近辺の方はお思いでしょう。生徒達には実感がないですよね。地方と東京というのは区別ではなく,差別だ,とかいう論調もありますが,そんなことどうでもいいです。でも,本当に,地方に行けばその差はよくわかる。方言からもわかると思いますが,彼の出身地から東京に出て行くというのはちょっと普通じゃなかった(彼の出身町からだと,県知事と国会議員と父の友人くらいじゃないか?)。そういうところ,たくさんまだあるのです。中学校のとき,家が近くて毎日一緒に登下校し,寄り道してラーメンを間食し,将棋をしては,毎日負ける親友がいたそうです(マージャンでは負けなかったそうです)。その友達は,優等生でスポーツもできる。しかし,とにかくウマはあっていたそうで仲良くしていました。一度たりとも成績で勝ったことはなかったそうですし,彼は勉強より釣りとパソコンにいそしんでいたそうです。

そんな中で,友達は,高校受験で県立トップ校に合格,彼は,不合格。高校時代は別となったわけです。そんなとき,友達はいつになく真剣な顔で彼にこう語りかけました。「高校のとき頑張れば人生変わるけん,また3年たったら会おう」中学生が大学のことなんかわかるわけもないし,当時は実感もてなかったそうですが,実は,その友達の勧めで受けた県外の私立校に補欠でなんとか滑り込んで,強烈な寮生活がはじまります。やらされないと,しない彼は,超厳しい環境の中で,やらされることになったのです。少し,大学というものが見えてきた。「ふーん,俺も先輩達みたいに東京行ってみっかねえ」。3年間,なかなか帰宅できず,その友達と会うことはなかったそうですし,当時は携帯もラインも普及していません。そんな中で,高2の中だるみを満喫したため,彼はめでたく浪人相成りました。そして,5月。彼は偶然友達と変わった再会を果たすのです。模試で,自信を持っていた数学の上位者リストの上から3番目に,友達の名前。偏差値92。驚くと同時に,完膚なきまで負けましたし,何より,こういう形で再会するとは。「おー,あいつも浪人したとか。同じこと考えとる(笑)(笑)」第一声はそうだったそうですが,ふと思い出した別れ際の言葉。もちろん,モチベーションは,それだけじゃないですが,上記の先生方に負けないくらいは努力をしたそうです。

1年後の5月,大学のキャンパスで,サークルのミニコミ誌を街販(あおりの文句で正門前で売る作業)していたとき,「よう,赤星!なんばしよっとや!?(何してるんだ)」懐かしかったですね。昔から,いつも,かけ声はそうでした。

最後くらい,エピソードは執筆者のことでもいいでしょう。美談ですか?美談です。でもね,形も環境も違えども,こうやっていられた友達の存在は大きいと思います。塾で見つかるでしょうか。

ほかにも,たくさんのエピソードを講師のみなさんから大募集しています。書いていてなんですが,「若い受験生達の青春が花開いたいきいきと今に伝わる」夢多き五月であります。次は,夏前を振り返ってみましょうか。

2017年度開講にむけて

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4月 162017
 

新年度の開講にあたって

先日,卒塾記念BBQ(セミナーハウスで1泊2日の卒塾旅行を行いました)を終えて,いよいよ入試が終わったな,という実感を持ちました。
BBQは,首尾良く第1志望校に合格した子から,浪人が決まった子まで,さまざまなメンツで盛大に行われましたが,また受験期とは違った表情をそれぞれが見せてくれて,卒塾生のこれからの未来が楽しみなひとときを過ごさせてもらうと同時に,来年度へ向けた元気をもらえたように思います。

今年も,西荻塾は,きちんと授業を行います。

大手予備校と個人塾の大きな違いは,大手予備校は,授業が売りということ。対して,個人塾は面倒見のよさ,が売りということです。

西荻塾は,まちがいなく,個人塾です。したがって,後者の部類に入ると思いますし,面倒見はとてもいいと客観的に思います。しかし,そのような面倒見のよさを置いてもなお,個人塾は,大手のように授業を提供するマンパワーやリソースが不足しているようで不安・・・という声はよく耳にするところです。

しかし,西荻塾は,授業に妥協はしません。授業をきちんと行います。質の高い授業をどこまでも目指していきます。大手にはない「ソクラテスメソッド」という付加価値をもって効果的な授業を行います。

授業はなくとも,アドバイザー的立場の方から助走をもらって,しっかり自立できるという子はいると思います。それはそれでよい。もっとも,近年は「授業をしない」とか,「寺子屋自立塾」そのような面倒見のみを全面に出して効率化するところも増えてきたようです。

しかし,「授業」の場でなければ見えないこともあるし,「授業」でしか醸し出せない雰囲気はある。そして,「塾」の指導者は,「授業を設計し,その空間を作り上げること」によって大いに指導力を上げます。ごまかしのきかない複数の塾生に対する解説の場は,板書スキル,コミュニケーションスキル,科目指導のスキルを総合的に試される場そのもの。そこで鍛錬された講師の指導力は,西荻塾が目指すべき手厚さに,間違いなく貢献するものであるといえるでしょう。新規塾生の問い合わせにおいても,「雰囲気を見に来てください」とは言いません。「授業にいらしてください」と申し上げます。すなわち,この「授業」に対する矜持だけは失わないようにしたいと思っています。

そして,もう一つ,西荻塾が,「授業」を通じて目指すもの。

それは,一緒に戦える仲間です。
卒塾生もみな,口々に仲間の存在の心強さを切に訴えかけて羽ばたいていきました。

自分が準備してきた予習課題を,試される場。
友達の予習内容に驚く場。
復習・予習をしてこなかったことを,必死で隠さざるを得ない場(バレます)。
昨日の自分の予習スタンス,復習の甘さを認識する場。
そして,一斉に行われる復習テスト,小テストで,自分の成長を確かに実感する場。

仲間と切磋琢磨なくして,人は伸びない。塾がどれだけ手厚かろうと,どんなレベルの授業をしようと,マンツーマンで手取り足取りやろうと,切磋琢磨なくして人は成長しないと私は考えています。寺子屋でも切磋琢磨は可能ですが,私は,生徒にとっても,講師にとっても,きっちりとした時間と空間で仕切られた真剣勝負の場であるが故の,「緊張感」が切磋琢磨の効果を劇的にあげるものと信じています。

個別受講者でクラス授業に参加しない方ももちろんいらっしゃいますし,理系や文系の差,志望校の違いなど,クラスが被らない場合もある。それでも,私たちは(結構苦労して),みんなが仲間になるような雰囲気作りに努めてきました。理文どころか,学年や年齢の別をも超えたいい雰囲気ができあがってきたのを実感しているところです。

西荻塾は,そのような場作りと本気の「授業」を命がけで今年も邁進していきます。

とはいえ,西荻塾の授業,かなり楽しいらしいですよ。その辺は,見物ですよね。

新年度もどうぞ叱咤激励,クレーム大歓迎でよろしくお願い申し上げます。

西荻塾 高校部総括 赤星

2017年の入試を振り返る(受験総括)

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2月 262017
 

今年も2017年入試がひといきつきました。いつもよりも,早いタイミングで総括をしてみよう,と思いました。
毎年,入試総括の記事を書き始めて,今年が3年目となります。
2016年2015年
いつも,3月10日以降に一気に執筆することが多いのですが,今年は数学の解答速報を作るタイミングとなりました。合格発表を迎えれば,彼・彼女らの栄冠を喜ぶ気持ちがどうしても全面に出てしまいますので,あえてこのタイミングで考えていることを書いてみようと思いました。

卒塾記念パーティ2017@奥多摩セミナーハウス

2017年2月24日。国公立大前期日程前日。

今年の2月24日は,例年と違って,前日であろうと,かわりなくいつものように朝から受験生が自習にやってきました。私立入試を終え,一人また一人と減っていき,かわりに高校2年生の姿が目立つようになる自習室ですが,かわりなく過ごしていました。高1・高2生も学年末を控え,今のうちにと授業外の時間に,質問や勉強法の相談にやってきます。私も,その日は,一挙に数人が来て,同時に全員違う分野を申し述べる対応で,四苦八苦していました。気がつくと,「前日」を終えた受験生たちが自習室から出てきました。

出陣の前には,必ず一言必ず声かけることを心がけています。「いつもとかわりなくやっておいで」というために。

・・・ああ,そうか。前日であろうと,いつもとかわりなく今日もやってきたんだったな。

この「いつもとかわりなくやっておいで」。いつからそういうようになったのか。
しっかりな,とか,頑張れよ,とか言うのはなんとなくプレッシャーを与えるようで遠慮があるのも事実ですが,これまで一生懸命積み上げてきた受験生が当日頑張るのは当然でして,それを念を押す必要もないかなとも。まあ余計なことかもしれません。

入試問題は,全くの初見ということはほとんどないと思っています。初見の問題を解決する能力というよりは,むしろ初見にならないように,とにかく経験を積み上げていくことが受験勉強であると思っています。

塾は積み上げのための情報と環境を提供することが使命であると思っており,最後は受験生自身が積み上げをしてもらうほかない。この積み上げにおいて,塾が何かをしてあげるなどというのはやはりおこがましいと思います。でも,正直に言えば,それでも何かしてあげたいし,してやれなかったという思いもあって,攻めと責めの狭間で2月とはとにかく複雑怪奇な心境でいます。でも,そんなことはさておき,私たちは,確かに,受験生一人一人が自分と向き合いながら,それぞれなりに,積み上げを一生懸命やってきたのを知っています。教室で見せてくれる真摯な顔つきがそれを物語る。会場は変わっても,一つ一つ戦ってくれたら。いつもとかわりなく。

積み上げが合格に達する水準にきているか,そんなことはわからないほうが多いと思います。しかし,私たちは,この2017年の入試では,誰一人としていつもとかわりなくやってはならない生徒を知りません。全員が,目標に胸を張って挑み,次に羽ばたいていけるであろうと思いました。

いつもとかわりなくやっておいでと見送るこの瞬間,生徒たちが確かに成長したことを実感しています。

結果はどうなるか,不安な日々を送っている生徒も多いと思います。かたや,進学先が決定し,早々にラブライバーになった者もいます。どんな結果になるかは,さておけるはずもないですが,それでもあえてさておき,こうやって成長してきた生徒たちの表情をうかがえたのを,誇りに思うところです。

西荻塾が,皆さんの期待に応える伴走が勤め上げられたか,反省は尽きませんけれども,次は,2018年,自習室の割合は高2生が占めるようになりました。

さて,2月24日。「前日」の受験生の帰り際。
それもちょうど高1に囲まれて四苦八苦していたとき。「頑張ってくるんで」と握手を求められ,「いつもとかわりなく」,と言い損ねました。こともあろうに,しっかり問題読めよ,と言ってしまった。
そして,帰った後,いつもの教室のホワイトボード全面には,「前日」の受験生の落書きが。中身は次の日への決意がほとんどでありましたが,その一画に,
「西荻塾サイコー」
卒業式のあとの黒板かよ。最高かよ。

そういいつつ,よき生徒たちに恵まれた1年でありました。本当に,ありがとうございました。

2017年度東京大学入試分析(解答速報あり)

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2月 262017
 

2017年度の東大入試の当塾分析をお伝えします。

●数学(文科) 問題はこちら
解答速報・設問別コメント
今年の東大入試も、昨年に引き続き、素直な出題が多かった。地道に努力していれば、40~50点以上は確実に得点できる。うらを返せば、数学と真剣に対峙しないものは、容赦なく数学だけで落ちる。かつての東大のイメージとはずいぶん変わり、40点とれれば御の字というのではなく、40点以上とらなければ足を引っ張る。設問別のコメントは、解答速報のファイルをご参照いただきたい。

●数学(理科)※西荻塾の解答は,TeX入力が追いついていません。
総合的には,数学IIIの抽象的な微積計算の割合が少なく,ややIAIIBによった内容となっている。複素数は単独の出題となっており,過去東大では頻出の分野であったことからすると,抜かりない対策が求められるといえる。例年に比すると,計算量もそれほど多くはないので,半分をとることは難しくない。文系と同様,基本に忠実に,かつ,計算をさぼらずに,着々と手垢にまみれた問題を繰り返し演習し,基礎を積み上げることが重要である。
【第1問】文系の問題で出題されてもよいレベルの三角関数と二次関数の問題。一見すると,g(θ)が大変そうだが,正しく計算すれば,二次関数で片付く問題である。二次関数のやや入り組んだ計算に負けなければ完答できる。
【第2問】文系と共通の設定であるが,(2)で原点に戻る確率が追加されている。(1)と異なり,一般化するのが難しいが,腹をくくって調べても,6秒なのでそれほど大変ではない。手を動かして処理するのが実戦的かもしれない。
【第3問】複素数で単独の出題。過去旧旧課程で出題されていたころに比べるとずいぶん穏当である。まったくの目新しい分野ではなく,過去に頻出だった複素数平面の分野で,良問の集積は多いのできちんと演習を積んでおけば問題なく処理できる。(1)は常識レベルの変形であり,(2)も1の三乗根が題材となっており,とっつきにくさは感じられない。もっとも,複素数平面で経験値が薄いと,困ってしまう。それでも,x+yiとして処理する最終奥義で計算で乗り切ることもできる。
【第4問】文系と同じ。
【第5問】二次曲線の問題であるが,いずれも放物線を題材としているため,判別式一本でも処理が可能である。ただし,計算がそれなりに煩雑であるため,丁寧かつ迅速に処理する能力が要求される。
【第6問】空間で正三角形を回転させるものになっているが,切り口を正しく把握するのに手間取るかもしれない。やや面倒な計算が要求されるため,この設問で差がつく。

●英語
全体的な難易度の変化なし。
【第1問】
A 「要旨をまとめ」る問い。問題文語数は増えたものの論旨が明快であり,キーワード
が拾いやすい。解答の字数も70 ~ 80 字のため具体的な例を差し挟む余地はなく,比較的
取り組みやすかったのではないか。
B 文補充と空所補充。文補充については選択肢を把握した上で,補充部分の含まれる段
落やその直後を読み取れればよい。空所補充は前後の内容から「違反」にあたる単語であ
るのはわかるはず。
【第2問】
A 書く内容は定めやすいが,60 ~ 80 語の語数で具体的に説明するのはそれほど簡単で
はない。
B 問題文が短く簡潔てあるので取りかかるのに時間はかからない。A 同様に柔軟な発想
を求められているので,この点に対する慣れることと,それに伴う余裕を持てるかも重要。
【第3問】
A 放送文は難しいのではなく,解答の選択肢も比較的に素直。(10)がややわかりにくい
か。
B 選択肢の言い換えを捉えられたかがポイント。特に(12),(13)。
C 放送文,解答の選択肢ともに標準的。
【第4問】
A 正誤問題。文章量が増加し,ある程度内容を把握する必要があるのでしんどい問いと
なっただろう。(24)を除くと標準的な文法・語法を扱ってはいるので,なんとか最小限の
失点で抑えたい。
B 英文和訳。意味のよく似た二つの単語をきちんと訳し分けできるかが最初の鍵。指示
語の内容はいずれも下線部内またはその直前にあるので原則通り確認できれば,(ウ)が動
詞deny とsee に関わる部分がやや難しいかもしれないが,構文そのものはそれほど複雑
ではないので手早く片付けられる。
【第5問】
物語的要素の強い随筆。論説にはない展開のリズムで決して読みやすくはないが,大筋の
把握はできるだろう。(B),(D)のイとウは落としたくない。(A)の空所補充はやや難し
い。いわれてみればそうなのだが,文法的に単数/複数にとらわれると手が止まる。(C)
はsocial moments を他人と話をする場面であると特定できれば,下線部とは離れた本文前
半にそれに当たる内容を特定できる。(D)のアは難しい。特に(26)はここまで訳語を把握
している受験者はわずかだろう。(29)(30)も明快に意味がとれる箇所ではないのでしんど
い。

各問いについては改めてもう少し突っ込んだ分析を掲載します。

2017センター試験コメント

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1月 232017
 

【国語】
第1問 評論文
過去2年(2015年,2016年)に比して,やや本格的な出題となった。むしろ,過去2年が迷走といえるほど易しく,通常のセンター試験の問題に戻ったというほうが正しいといえる。制限時間内(20分程度)で40点以上を確保するには,過去2年を除く追試験を含む過去問のきちんとした対策が必要である。
さて,具体的な設問の分析に移る。2002年刊行の科学論からの出題となっているが,前半の論考は,いわゆる「科学論」というジャンルで現代文の問題を真摯に取り組んだ者であれば,どこかで見たことのある論考であるから,取り組みやすかったものといえる(問3までは平易である)。もっとも,問4については,本文で取り上げられた具体例から本文中の一般論への推論の正確な読解が問われており,正答の選択肢と誤答である(5)の選択肢とで迷う。しかし,本文中から的確に根拠を探し,それを適切に言い換えたものを探すという基本的な出題である(あえて解説をするとすれば,善悪2面を論じているのに,片面のみしか(5)は書いていないので不足となる)。なお,問5について,この設問のような「消去法パターン」は受験テクニックというよりは,選択肢の内容も正確に読解したうえで消す,ということになる。やはり正確な読解力が必要である。選択肢の内容の読解も覚束ないようでは心配である。センター試験の現代文は,選択肢を込めての分量となることにも注意をしておきたい。
本年程度の問題を20分前後で8割以上得点できる力は,一朝一夕では身につかないことは明白であるが,まっとうな努力を積めば得点は可能である。受験生自身の教養と,本文内容への親和性もさることながら,テクニックや付け焼き刃ではなく,腰を据えて国語の学習を行う姿勢を今一度確認されたい。

第2問 小説
1912年発表の小説とあり,読みにくいかとも思われたが,表記が修正されていることもあってそれほどとっつきにくいものではない。もっとも,本文が長く,ここで時間を浪費して古文や漢文にしわ寄せが出た者も少なくないだろう。効率よく必要な部分を読んで解答を絞ることだけでなく,この程度の分量を数分で読破できる程度の読解のスピードを鍛錬する必要がある。これも一朝一夕で身につくものではない。手垢にまみれたアドバイスとはなるが,日常から積極的に活字に触れる機会を確保すべきである(インターネットのメディアでもよいが,接し方如何である)。
さて,具体的な設問については,本文が長いものの,選択肢は消去法で容易に絞れるものが多く,さほど迷うことはないので,結果的に標準的である。仮に迷うものがあっても,本文中の表現や情景描写,行為態様や発言態様から素直に根拠を探せば自ずと正答に至る。問5では本文全体にかけての分析が求められているが,該当箇所のみに注目しながら解答に至れるため,それほど時間がかかるわけでもない。問3や問4が短時間で消去法によって解答できる力を養成することが指標となる。

第3問 古文
近世に書かれた擬古物語「木草物語」より出題。難易度としては昨年度程度。2014年,2015年と比べるとかなり優しい。
設問について。問1は傍線部が短くなっており,必要とする知識もごく基本的。(ア)がやや難しいかも知れないが,傍線前後の「葎」と「あてにらうたげ」の対照が読み取れれば解答にたどり着ける。問2の文法問題も基本レベル。落としてはならない。問3は傍線部前から主人公の気持ちであることは明らかで,「尼ならずは,見ではえやるまじき」が解釈できれば恋心であることは明白。問4はやはり傍線部直前の解釈が決め手。返事を待ちながらも周囲に人が多い状況を打開しようとしているのが読み取れれば解答は容易い。問5は和歌の解釈。選択肢のYの内容が大きな手がかりとなろう。基本語彙が身についていれば十分に正答にたどり着く。問6は内容把握。本文全体の確認作業が必要となるため手間が掛かるが,間違いの部分は明らかに本文に書かれていないものがほとんど。
センター試験古文対策としては,まず語彙・文法について正確な知識を持ち,かつそれらを手早く活用できる力を養うこと。解答の根拠となりうる部分を品詞分解し正確に解釈できるようにしたい。
その上で,古文の読解に必要な背景知識を蓄えながら,読解演習を繰り返し短時間で読みこなす総合力を身につければ,センター試験の古文では必要な結果が得られるだろう。
また,古文については出題レベルが難化した場合に備える必要もある。選択問題だけでなく,記述問題なども用いてより充実した読解力を鍛えていくとよいだろう。

第4問 漢文
新井白石の随筆より出題。難易度としては例年並みではないか。
設問について。問1は副詞等に関する知識問題。基本的な語彙ばかりなのできちんと押さえておきたい。問2は(1)がやや難しい。「千載」を含む漢字熟語を思い浮かべられると選択肢が絞られる。問題文のメインテーマが始まる最初の部分でもあるので,しばらく読み進めた上で解答を選ぶことになるだろう。同(2)はよみがなを意識すれば容易い。
問3以降は傍線部解釈や本文内容を問う問題。いずれも傍線部や解答の根拠となるセンテンスを特定しその意味を丁寧に取っていくのが原則。問4は選択肢2と4で迷うが,根拠となる傍線部の直前の文に選択肢2の「どのくらい距離を移動したか」と解釈できる部分がない。問5は「之」の意味をどう取るかだが,前後の内容から「これ」と代名詞として捉えるのが適当。問6は2つ前の文の内容に「未来」と「現在」,「現在」と「過去」についての言及があることを踏まえる。
センター漢文対策としては,まず基本の句形は当然正確に意味が取れるように押さえた上で,漢字の知識を充実させること(現代文の漢字の問題を難なく得点できるようにしたい)。特に後者が得点力の向上に大きく関わりがある。また,問3では「百里」「千里」の言葉を含むフレーズがと順接でつながれているが,この言い回しが一つのことを述べるための類似の例を上げているのだと判断できる,といった漢文に特徴的な表現の理解が備わっていることが望ましい。

※当塾の冬期講習のテキストで取り扱った文章内容が出題されました。

【数学IA】
IAについては,第1問が3部構成は昨年に引き続く。そして,内容も平易であるからここは満点を取るべきである。〔2〕の論証は図・数直線を利用すると素早く解決しうる。第2問のデータ分析は,2015年度が平易だった反省もあってか,昨年に引き続き,きっちりとした公式の運用や理解が求められている(やや配点上ページ数が多く,コストパフォーマンスが悪いともいえなくもないが,計算は少ないのでさほど問題にならない)。
引き続く選択問題であるが,確率・整数問題のセットは,類題の演習で対応がほぼ確実であり,奇をてらった問題は出題されていないのでこちらの選択が無難であろう。また,2次試験,一般入試を視野においても,センターレベルの確率・整数問題の知識は必須であることから,こちらの選択を塾としてはおすすめしておく。
全体を通しても,類題の演習ひとつで,制限時間を余して満点が狙いうるのがIAといえる。高3の5月ぐらいまででめどをつけておいてほしい。

【数学IIB】
過去2年に比すると,全体として素直な出題となった。すべて教科書の知識で解決できる。もっとも,相変わらずの計算量なので,考えている時間はない。すくなくとも,IIBに関しては,選択問題を数列・ベクトルのセットでいくのであれば,2006年以降はすべて同様のセットで演習できるのであるから,そのすべての過去問演習ぐらいはこなしておきたい。今年は,数列やベクトルのセットについても,昨年などよりは,誘導の意図が明確になって,素直な出題が増えた。ベクトルの問題は,交点のベクトル表記という基本的な内容であり,六角形の問題もどこかで解いたことがある問題だったのではないか。あとは,序盤の計算をどれだけ一発で,正確に計算し得たかで勝敗を分けたイメージである。計算力は一朝一夕では身につかないので,謙虚に演習をつんで欲しい。
(なお,これは私見であるが,選択問題で第5問を選択するのも一つの手である。学校でこれを扱っているところは少ないと思われるが,例年,この受験者層が少ない選択問題は,ただ単に計算をしていけばおわる問題が多く,今年も単に積分の計算をすれば終わりというような出題である。数列のめんどくささに比すればずいぶんコストパフォーマンスがよい。高校3年の夏ぐらいで,余裕のある者は,比較的少ない労力で自習が可能であるし,数年分の過去問で対応が可能になるので,選択肢の一つとして,たとえば数列・ベクトルの一方がめんどくさそうなときのもう一つのオプションとして準備しておいてもいいかもしれない。)

【英語筆記】
出題傾向は昨年とほぼ同じ。全体として易化。悩むような問はわずかだったように思われる。
設問について。第1問は発音とアクセント問題。選択肢に並ぶ単語は標準的なものばかりで日常会話にもカタカナ語として登場するものも多数あった。問題集を利用しながら,日頃から単語を調べる際に発音とアクセントにも注意を払いたい。
第2問は文法・語法,語句整序,応答文整序。Aの問6,Cの問1がやや難しいかもしれないが,それ以外は極めて基本的な知識を問うている。ここ数年で一番取り組みやすかった印象。
第3問は会話文完成,不要文選択,発言要旨のまとめ。Bの不要文選択はこの形式が出題されるようになってから最も取り組みやすい出題だろう。Cの発言要旨のまとめは,最後の問いでは全体を見直す必要があり時間がかかるようになった。
第4問は図表問題と広告等の読み取り。確認すべきポイトンが見つけやすく,本文に続くトピックを選ぶ問4も問題文最終段落を確認すれば一目瞭然。
第5問は物語文。やや難しい印象。一文一文は平易だが,物語の内容をつかむのに苦労した解答者も少なくないだろう。また問も本文を参照しパラフレーズを探すだけでは問3,4,5は解答を見いだせず,行間を読むような作業が求められている。
第6問は論説文。テーマがありふれたものであり,問題文もそれほど長くないため,内容の把握はしやすかっただろうと思う。
センター英語の対策としては,知識については市販の文法・語法問題集を利用して基本的な知識を確実なものにすることが重要。どこかで見たことのある問題が大多数で,反復して短時間で解答でき,間違いの選択肢がどうしてだめなのかの理由がわかる程度までトレーニングしたい。読解についてはセンター過去問やマーク模試過去問などを利用して800語程度の文章を7,8分程度で,ほぼわからない単語がないレベルで読みこなせることを目標に練習をするとよいだろう。
今年のレベルの出題であれば得点率が8割超えてもMARCH以上や国公立二次試験の問題は太刀打ちできない。英語入試問題の基礎の基礎と捉えて,完璧を目指すくらいの心構えで準備に臨みたい。

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ビリギャルから思うこと(あまり関係ない、塾の12月の指導の様子です)

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12月 192016
 

指導日記(12月)

文責:赤星

ビリギャルを見よ、ということで見てみました(今更)。
面白かったです。私、ドラゴン桜も嫌いじゃないので、面白く見せていただきました。

感想は別に、塾の講師が書いてもちっとも面白くないと思うので、書きませんし、うちの塾がビリギャルにあるメソッドを使っているわけでもないので、それをいろいろと批評することもしません。映画として、受験がネタだと、塾講師として「ああーあるある(笑)」などというのが人とは違った楽しみ方だなあ、という一人満悦がまた面白いというレベルです。

さて、ビリギャル見たところで、ふと西荻塾に思いをはせましょう。年末が近づき、センター試験まで1ヶ月を切りました。最後の模試が終わり、各々にその成績がかえってきており、志望校の最終選定に入っております。毎年言っていますが、今年はまた格別な指導経験を積ませてもらっています。

近くに住んでいながら昼夜とお母様の手作りのお弁当を塾で楽しそうに食べている、それこそ自習室に住んでいるかのような生徒の姿がデフォルトの風景となりつつあります。ある講師の実家農園からミカンの差し入れがどどんと届いたはずなのにその減る量のおかしさに驚いたり、講師用(のはずの)冷蔵庫・電子レンジの前に常に生徒がいたりと、教室が移転しても、相変わらずの風景で、目新しさもなくなりました(それでよい)。積み上げて整理が後回しになっている我々スタッフのモノも徹底した断捨離でかなり片付きました。
奥多摩セミナーハウスの定期点検にも行ってきましたが、室内が氷点下という極限状態で、春の合宿に備え、こちらは駅前校・南校(高校受験部)の活気と違って冬眠開始です。

高校2年生。

表情が一気に変わってきました。受験生らしさが一気に出てきました。塾としては、非常に頼もしさが出てきたように思いますが、危機感が先走りすぎないように、足下をきっちり見極める時期といえるでしょう。修学旅行、部活の試合もさることながら、一気に様々なことで忙しくなる中、短い時間でもかまわないから、机についた瞬間、さっと集中して、日々のノルマをコツコツと仕上げる、週に1度はまとまった時間を勉強に割く、そういう面談をする機会も増えました。
勉強は、ちょっとした時間の集中と、ある程度のロングスパンの集中のバランスで決まると思います。時間はどこまでいっても有限ですから、このリズムを早々に身につけてもらいたいと思っており、授業ももちろんですが、それ以外の時間で、自習のリズムについて語る時間が日に日に増えています。いい授業をするのは、塾の最低条件ですから、それに加え、こういった自習のリズムをいかに早く切り替え、軌道に乗せるか、日々指導側も悪戦苦闘しています。高3の5月に完全に課外から引退してから勉強に集中する、という子も毎年いて、それこそビルギャルではないですが、鉄の意志をもってめざましいのび方をする子もいます。しかし、この時期に、受験生として、あと1年どう過ごすか、そこに真剣に思いを巡らせる生徒たちには、そんなことを言うのは文字通り最悪で、今から鉄の意志を固めると同時に、ある程度確固とした学習のスタイルを築いてもらいたいと思っています。もとい、早いにこしたことはない、今から、というのは失礼で、西荻塾に入ってくれたその瞬間から、全力で受験に向かえるスタイルを日々模索しながら、指導を行っています。

高校1年生。

学校生活も安定しつつ、かなり高校生として学習内容も高度になりつつあります。期末試験の成績を手にして、思うこともたくさんあったようです。部活動だけでなく、様々なイベントなどにも積極的に参加しているようで、イベント会場で某スタッフと出くわしてびっくりなどというのもあったようですが、充実した表情が、中学生のころとは見違えるようになりました。また、この時期から本格的に塾を探して、西荻塾の扉をたたいてきてくれた子たちの顔つき。2年後を見据えて、高1全体のために、西荻塾としても、全力で教材を作り、全力で冬期講習の準備をしているところです。高校2年生にいえることは、高1にもいえること。高2とは違って、勉強のスタイルは高1ならではの調整が必要ではありますが、やはり、バランスのとれた自習のリズム、定期試験の上手な生かし方もキーポイントになります(塾の授業は、定期試験対策をする場所ではないのですが、自習指導を通して、どうこれを受験に活かすかは非常に重要な指導のポイントと考えています)。テスト前なんで・・・という気持ちはよくわかります。しかし、そういうところは日常学習で、どうやって解消するか、内容が高度になりつつある今こそ、そこを徹底して。直前は誰でも焦る。そこは仕方ないにしても、有意義な焦りを覚えてほしいところです。直前にこれだけ見直せばOKというスタイルを学んでほしいところです。テスト前に逆にそれだけで何とかしようということ自体が、長期的にも損であることも切々と説いています。

ほとんど

ビリギャルとは関係のない話で終わっておりますが、12月のこの時期こそ、という日々の指導を文字に起こしてみました。
ちなみに、失礼とは思いますが、うちにもいる、ビリギャル、ビリダン(?)、結構毎年すごいですよ。本気でバンドマン、本気でサッカーやって、ちゃんと第一志望、合格しましたし、今年だって偏差値35から現在は60近くまであげてA判定にこぎつけた子も!模試の成績持ってきてくれまして、その場ではクールに、「なるほどうんうん、ここを修正すればもっと確実性が増す」、と(ちゃんと)アドバイスを与えながら、内心よっしゃーとも拍手してたりもします。私たちも、言わなくてもみればわかると思いますが、人間くさい人たちなので、割とその辺は感情豊かに皆さんを見守っています。

12月に入って、学校の進路面談で、担任から、まったく信頼されていなくて(その担任の先生は、5月以前でその生徒の評価が固まっているのか、そこがぶれずにはなはだ疑問は尽きませんが)、そんな志望校無謀だとか、もっと下受けろとか言われている子もいて、不安そうな表情を浮かべて塾に来ることがあって、心を痛めていますが、私たちは努力は報われるとそれこそぶれずに、日々向き合いながら、進路面談を重ねている日常です。2017年の入試が終わるまで、あと2ヶ月。心から、応援しています。

西荻塾のクラス授業の詳細(2017.1月予定)

 お知らせ  西荻塾のクラス授業の詳細(2017.1月予定) はコメントを受け付けていません。
12月 182016
 

2017年1月における,西荻塾大学受験部の開講クラス状況です。
(各学年毎のクラス紹介も兼ねています。)
各クラスとも,担当講師による授業前の添削指導(課題の添削等),さらには,自学自習の指導,授業外小テストにより綿密に対応するため,5~8名を定員としています。8名を超える場合には,クラスを新しく設定します。

※個別指導については,基本的に個々の生徒さんのご要望にお応えするべく,柔軟な運営を行っていますが,現在,夜間(19時30分以降)の授業時間帯は,満席間近となっております。それ以外の時間帯は,余裕がありますが,詳しくはお問い合わせ下さい。

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