いよいよ2学期が始まりました。(9月を迎えて)

夏期講習→夏期合宿→夏期講習という日々を経て,いつのまにか9月になってしまいました。猛暑もお盆過ぎあたりからなりをひそめて,長雨と時折の風が「天高く馬肥ゆる秋」の到来を告げているようです。

この夏期講習,またひと味違ったものでした。

教壇に立つ側も,教室にいる受験生たちも,「あらたな悩みに直面した」,そういう夏期講習期間だったように思います。

え?夏期講習で自信をつけていよいよ追い込みの体勢が整った,というべきではないのか。

そういう所感は「塾」としてはありなのかもしれませんが,「西荻塾」としてはそのような所感は根拠のない自信に他ならないということで一蹴することになります。もちろん,自信など根拠などなくてよい,という精神論は,受験直前には奏功することもありますが,夏が終わった段階ではさておきということにします。

「人間という生き物は,常に新たな悩みに遭遇する不幸な生まれつきである」・・・
別に哲学的な話をするわけでもなく,ましてや,これは私見ではなく,私の大学院時代の恩師(渡辺先生)からいただいた言葉です。

「今日のドラフトを明日見直しなさい。明日,必ず1つのエラーに気がつく。昨日の自分は何でこんなに未熟だったのだろうかという自己に直面するはずである。この気づきは進歩に他ならない。」

「進歩は休んでも良いが,止めることは許されない。進歩をやめたら人間を止めるということかな。」

これは,本当に強い言葉です。が,本当に厳しい一言であります。渡辺先生・・・

さて,この夏,やっぱり西荻塾の塾生たちはそれぞれが悩みました。合宿中,講習中,通して悩み続けていたように思います。(私たち講師陣も,悩みました。いろいろと。)

しかし,日を追う毎に,受験生たちが,その悩みを一緒にいる仲間と共有し合い,また,悩むことから一緒に休んで,また歩み始めて,というのを繰り返す風景が増えてきました。夏期合宿を挟んだ最後のタームでは,見違えるような教室の風景になったように思います。
これを切磋琢磨できる雰囲気と表現してしまいたくないくらいのすばらしい雰囲気で,こちらも楽しませてもらいました。きっと我が恩師もほほえましく思ってくれる空間がそこにあったように思います。

こちらがなにか特別なことを「してあげた」(烏滸がましい)わけでもないのですが,いい秋を迎えられそうだとしみじみと思っています。

もちろん,これからですよね,先生!悩みにはとことん向き合うこととし,天高く二学期の始まりを宣言します。

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(セミナーハウスで春に植えたカボチャがよく育ちました。熟成を待って,塾生にかぼちゃのスープの差し入れを。)